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「何もないところでのお産」フィリピン バルナバクリニック助産師・冨田江里子さんお話会

更新日:2020年10月14日

6月22日(月)20:00-21:30

6月30日(火)20:00-21:30

「何もないところでのお産」

冨田江里子さん(フィリピン バルナバクリニックの助産師)


冨田恵里子さんから投げ掛けられたのは、「日本の産科医療への違和感」でした。

働いている助産師たち、現場でどんな違和感を抱いていますか?

ケアを受ける側の女性たちは、いかがですか? 何も感じない? これが普通?

講座終了後参加者の皆さんにご感想多々頂きました。

【参加者が感じる参加医療への違和感、ご感想】


●思うことはほったらかしにされているということです。

食べられず、飲めないのに点滴もしないのです。(助産師の判断で点滴はできます)医療行為は自然でないからだと言いますが、自然とほったらかしは違うと思います。声もかけず、寄り添わず、時間で心音聞いて、内診するだけだと、お産はこじれてしまいます。でもほったらかしなのです。こじれたら促進して、押して、引っ張って出たらそれでいいわけではないと思います。お産が終わったら、その日は疲れているからお預かりします。お母さんから離すのです。その間、哺乳瓶でミルクをあげるとその時間だけで赤ちゃんは乳頭混乱を起こして、お母さんに再開した時はおっぱいを飲まなくなっています。それを見たお母さん達は自分がダメなのだと自分を責めます。

若いお母さん達も自分のことなのに人任せな気がします。それに妊娠や出産、育児がファッションのように捉えているような。赤ちゃんが自分の付属物や従属物であるかのようです。かと思えば異常なまでに心配したりもします。そうやって育てられたからなのかもしれません。

フィリピンのお産の現状を文章で拝見しましたが、衛生面や栄養面が劣悪でもお母さんは産む、赤ちゃんはたくましく育つ、これって日本にもあった時代がありました。

何かがどこからがおかしくなって来てしまった。それがどんどん連鎖している。だからそれに気づいて止めないといけないと思います。(助産師/病院勤務)

●母子同室と言いながら、産後すぐから本人の希望ではないのに、母児別室で2日目くらいから同室になるのは違和感しかありません。お産後から赤ちゃんと過ごしてほしいです。また添い乳の禁止も違和感しかない。

・看護師と助産師の区別がされていないこと。お互い尊重しあって、対立ない職場であってほしい。結果的に、入院されているお母さんたちにしわ寄せがいってしまうように思えます。

・看護必要度の算定に産婦人科が加えられていないことで、産婦人科病棟が軽視されていること。(産婦人科は病気じゃないから楽であるという間違った認識)

・お母さんの希望なしに、勝手に糖水やミルクを赤ちゃんに与えることなど、お母さんたちの選択肢があるようで、実は病院中心になっていること。

・赤ちゃんとお母さんのタイミングがあるはずなのに、時間授乳は違和感を通り越して私の中では怒りに近いです。(助産師)

●「また足浴とか学生みたいなことしてー」「ずーっと側にいるから生まれないんだよ、他の仕事もしながらみてよ」と他スタッフに言われる。本来の助産師としての役割が果たせない。日勤中に産ませる=仕事が回せる=出来る助産師と思っているスタッフがほとんどで、新人さんもそう刷り込まれている。

分娩室の空気が平気で壊れる。大きな声で業務の話しや他の産婦さんの話がされる。産婦さんだけが置いてけぼりな空気が漂う事が多々あった。

そんな雰囲気に妊婦さんやママたちが萎縮してしまっているように感じていました。

今はそんな現場が嫌過ぎてで辞めてしまいました。

働きたいと思える産院は近くにはない。助産師としてお産に関わりたいと思える居場所が見つからない。(地域開業などに従事)

●医療者ではなく、お母さんの立場で母子支援をしています。時代は変われどお産は命がけだと思っています。でも、お産にあるリスクを医療者から伝えることが不足している気がします。それは、お母さん達が、産ませてもらえる、と勘違いすることにもなりますし、緊急事態が起きた時のショックが大きかったり、医療者への不信感につながってしまうこともある、といったマイナス面につながると思います。

不安少なくお産に臨んでほしい、という想いも分かりますが、もっと伝えても良いことがあると思います。そして、お母さん達との会話を大切にして欲しいと思います。また、医療現場ではコスト面が優先されてしまい、早期の医療介入が多いと感じるのも事実です。

国の施策なども関わってきて、現場だけで解決できないことがある中で、日々頑張ってくださっている、医療者の方が、活き活きと誇りをもって、お産に関わって頂けたら嬉しく思います。(お母さん)

●医療者の都合に合わせたお産(時間的制約で急速遂娩、他の手術、処置の関係) 早く進めてあげるのが産婦さんにとって一番いいこと、という医師(児頭未固定での人工破膜実施や、本当に必要ではないであろう段階での吸引分娩)自然に見たい、今急速遂娩の適応があるのか、と尋ねると「苦しいのを長引かせて何になるの?」と言われた。そうやって急速に進めたお産は多くの場合、出血、大きな裂傷、血腫を生じる。 病院という場所の特性上、他の手術を待っている患者さんがいるのも理解できるが、悔しい時も多い。 (助産師)

●病院スケジュールに合わせた帝王切開や誘発分娩。事前の教育なしで、伸びないからと会陰を切開する行為(会陰マッサージなど、教えてくれなきゃ知る由もない。)不必要に不安を煽るような発言(助産師)


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